2014年7月29日
コベルコ建機株式会社

広島・沼田工場再編について


 コベルコ建機株式会社(本社:東京都品川区、社長:藤岡 純 以下コベルコ建機)は、「中期経営計画<2013~2015年度>」の柱の一つとして、ものづくり力の強化に取り組んできました。その中で、部品内製化によるコア技術強化、差別化技術の深掘に注力しています。グローバルに成長し、将来にわたって競争力を維持していくための施策として、コア技術強化のカギを握る部品の内製化に焦点をあてた沼田工場の再編は、戦略的な意味合いを持っています。

 沼田工場の部品専用工場への再編の主なポイントは以下の通りです。

【沼田工場再編の目的】

1、

付加価値の高いコア技術となる部品の開発・製造技術を修得していく事。

2、

将来志向の省エネ差別化部品等、独自開発が必要なオンリーワン技術の深耕。


【内製化に取り組むメニュー】

1、

既に内製しているコア部品のレンジ拡大、増量対応

2、

購入部品の一部を新たに内製化するもの
製缶部品;30t以上の大型特殊アタッチ部品
コア部品;走行モータ、他 ハイブリッド関連機器 (旋回電動機、発電電動機(ハイブリッド) )
※尚、走行モータなどは今後も外部調達が中心となるが供給能力に不安が残る30t走行モータの
内製化を行う。

【設備投資金額】
 2014年度の設備投資額;      8億円
 2015年度の設備投資予定;   8億円
 (2012年度から2016年度の総設備投資金額 23億円)

【投資スケジュール】
 現在までに、アーム・ブームの製缶ラインのレイアウト変更、スイベルジョイント強化、旋回減速機ラインの移設などを完了させ、本年は走行モータのライン設備投資を進めている。また2015年中ごろを目途に、走行モータ用の新建屋を建設する予定。
 主な設備投資は2015年度までに完了する予定だが、電動機の内製化など、一部は2016年度にまたがるものも出てくる。

【これまでの広島地区の工場再編の経緯】

 

国内重機ショベルの生産拠点である広島地区の工場の再編は下記のように進めてまいりました。

旧祇園工場から五日市工場へは中型ショベルの組み立て工程と、ショベル本体の製缶工程を移管し、2012年5月に、五日市工場の稼働を開始しました。同時に、旧祇園工場から沼田工場へはアーム部分の製缶工程を移管し、旧祇園工場からの設備移管は完了しました。

また、沼田工場から大型ショベルの組み立て工程とショベル本体の製缶工程を五日市工場に移管した後、2012年10月からは沼田工場の再編に着手してまいりました。現在までに、重機ショベルのアーム部分とブーム部分の製缶工程の移管を完了し、今後戦略的な部品専用工場への再編に着手しています。

 コベルコ建機は、限られた経営・開発資源を有効に活用するため、自社資源で取り組むものと、外注やアウトソーシングに頼るものを明確にし、商品開発を進めてまいりました。

 自ら保有しない技術に関しては、外部の優秀な技術を活用させていただくことで、競争力を高めていくという基本方針は今後も踏襲してまいりますが、部品の安定供給やコスト競争力の強化、差別化技術深耕のため、自社での研究開発が必要と判断したアイテムに関しては、目的を明確にし、既存のサプライヤーの了解を得ながら開発、ものづくり両面での技術修得を進めていく考えです。



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