2003年1月24日
コベルコ建機株式会社

後方超小旋回油圧ショベル『グランビートル235SR』の開発・販売について

 コベルコ建機(株)(本社:東京都品川区、社長:石田 孝)はこのほど、本格的な後方超小旋回油圧ショベル『グランビートル235SR SEエディション』*注 (標準バケット容量:0.8m3)を開発し、1月27日より販売を開始します。
 販売価格と販売目標台数は以下の通りです。

機種名 グランビートル235SR
標準バケット容量 0.8m3
(旧JIS 0.7m3
運転質量   23,500kg
〔24,000kg〕
販売価格 2,750万円
〔2,900万円〕
販売開始時期 1月27日より
販売目標台数 250台/年

〔 〕内はロングクローラタイプ

後方超小旋回ショベル グランビートル 235SR 

 

 近年、都市型の工事は狭所での作業を余儀なくされており、必然的に狭所作業性に優れた機械の開発がユーザーから強く望まれておりました。当社はその様な環境下においても安全に作業が出来る本格的な後方超小旋回機を開発し、業界に先駆けて1998年に「グランビートルシリーズ」を上市致しました。
 今回のモデルチェンジでは、日本・欧州・米国の排ガス2次規制に対応したエンジンを搭載するとともに、最新の静音技術を駆使してクラス初の超低騒音認定値をクリアし、より一層環境への対応を向上しました。もちろん従来通り優れた狭所作業性も継承しており、掘削・旋回・積み込みの連続作業に必要な作業占有幅はクラス最小の3.6m以下を実現致しました。
 また、耐久性を向上し、且つ、現場や用途に合わせた各種アタッチメントの取り付けを容易にしたことにより、解体工事や深掘り工事などの特殊仕様機としても幅広く対応できます。

 『グランビートル235SR SEエディション』の販売開始により、当社製のクローラ式油圧ショベルは、(現在、規制対象外となる最小クラスのミニショベルを除く)1.3トン~40トンクラスのミニショベルおよび重機ショベルの計5シリーズ全メニューで、現在適用されている世界の排ガス2次規制への対応が完了致しました。

<排ガス2次規制対応機>

超小旋回ミニショベル「ボーダレスシリーズ」(1.3トン)
後方超小旋回ミニショベル「ビートルシリーズ」(2トン~4.5トンクラス)
超小旋回ミニショベル/ショベル「セイバーシリーズ」(2トン~13トンクラス)
後方超小旋回ショベル「グランビートルシリーズ」(6トン~23トンクラス)
通常形ショベル「ダイナミックアセラシリーズ」(20トン~40トンクラス)
   計 5シリーズ

 『グランビートル235SR SEエディション』の主な特徴 (比較は当社従来機比)

●クラス最小の作業占有幅で抜群な狭所作業性/作業能力も更にUP!
掘削、旋回、積み込みの連続作業に必要な作業占有幅は、クラス最小の3.6m以下を実現。使える現場が増えて、稼働率もアップします。

   【ナロー仕様の設定について】

パワーや基本機能は本機の標準仕様(クローラ全幅2,990mm)と同じでありながら、クローラ全幅2,800mmを実現した「ナロー仕様」も設定しました。
より一層狭所作業性に優れているので、林道工事や道路工事でも余裕をもって安全に作業が進められます。

高出力エンジン搭載(従来機比+3%)などにより、バケット掘削力も143kN(従来機比+6%)へと作業能力UP。さらに一時的に掘削力を約10%高めるパワーアップシステムも装備しています。

●優れた生涯コストパフォーマンス(耐久性、整備性の向上)
片流れ山型クローラフレームの採用により、泥がフレームの外側に落ちやすく、清掃が容易です。 また排土性だけでなく構造的な強度も向上しました。

丸洗い可能な脱着式ラジエータに、錆びに強く放熱効果に優れたアルミ製を採用しました。

自己潤滑ブッシュの採用により、バケット周りの4箇所は250時間、それ以外は500時間毎と、給脂サイクルを大幅に延長できます。

バケットのガタ調整機構に「一体型シム」を採用し、耐久性を向上しました。

ロワーローラを7個から8個に増設したことによって、更に堅牢で頑丈な機械となり、乗り心地の良さと耐久性を向上しました。

●特殊仕様のニーズにも幅広く対応
各種アタッチメントの装着に幅広く対応できるように、サービスバルブの追加を容易にしました。

大型ブレードで効率よく集土や埋め戻し作業までも可能にした“ドーザブレード仕様”や、ビル基礎の床掘り作業などにも最適な2クラス上の掘削深さを実現した“テレスコアーム仕様”を設定。

ロングクローラタイプでは、狭いビル解体現場で能力を発揮できる“2つ折れ超ロングアタッチメント仕様”、河川の底さらえなどリーチを活かして広範囲な軽作業が行える“ロングレンジ仕様”も設定。

●世界を見つめた環境、安全対策
国土交通省の排ガス2次規制だけでなく、EPA(米国)やEUの2次規制基準値もクリアした新型低公害エンジンを搭載。

吸気ダクトの採用、遮音性の向上により国土交通省の超低騒音型建設機械の認定値をクリア(クラス初)。さらに新吸気口の採用など音質改善も進めました。

運転室内の遮音性をアップして69dBの快適環境を実現。

操作姿勢のオペレータ視点で、上下左右の視界を最大限に確保。本体後方の死角を無くせるリヤミラーも標準装備。

 注:SEエディション
 SEは、"もっとSolution、ますますEvolution"の頭文字をとったもの。
 もっとユーザ現場の立場に立ってお客様の悩みに、ハード(商品)、ソフト(情報:稼働機管理、ISO取得支援等の経営サポート)の両面から問題解決に当たり、お客様もコベルコもお互いに進化していくことを表すものです。

 【主要諸元表】

機種名

グランビートル235SR
本体仕様 標準仕様 ナロー仕様
●性能  
  標準バケット容量(山積)

0.8m3
(旧JIS 0.7m3

0.7m3
(旧JIS 0.61m3
  旋回速度     min-1{rpm} 11.0{11.0}
  走行速度        km/h 5.3/3.3
  登坂能力       度(%) 35(70)
最大掘削力 バケット  kN{kgf} 143{14,600}
(パワーアップ時157{16,000})
アーム   kN{kgf} 97.1{9,910}
(パワーアップ時107{10,900})
●質量(標準アーム、バケット、シュー時)
運転質量           kg 23,500
〔24,000〕
23,500
●寸法  
  全長(輸送時)      mm 8,695〔8,890〕 8,695
  全幅(輸送時)      mm 3,000〔3,190〕 3,000
  全高(輸送時)      mm 3,090
  前方最小旋回半径    mm 1,900
  後端旋回半径      mm 1,680
  クローラ全幅        mm 2,990〔3,190〕 2,800
●エンジン  
  型式 三菱6D34-TLE2A
  定格出力     kW/min-1            {PS/rpm} 110/2,000
{150/2,000}
●作動範囲(標準アーム時)
  最大掘削半径       (mm) 9,850
  最大掘削深さ       (mm) 6,700
  最大掘削高さ       (mm) 11,290
  最大ダンプ高さ      (mm) 8,420

〔 〕内は、ロングクローラタイプ


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