2002年8月29日
コベルコ建機株式会社
油圧ショベル ダイナミックアセラ『SK230/250』の開発・販売について
コベルコ建機(株)(本社:東京都品川区、社長:石田 孝)はこのほど、大型機の耐久・信頼性に中型機の繊細な操作性を融合させた、油圧ショベル「ダイナミックアセラシリーズ」の 23トンクラスを開発し、「SEエディション」*注 として8月30日より販売を開始します。
今回販売を開始するのは、「SK230(一般土木仕様)」と「SK250(砕石仕様、解体仕様)」の計2機種6タイプです。
本機は、'99年4月より販売を開始しているダイナミックアセラシリーズの23トンクラス(SK230/SK250)をモデルチェンジしたものであり、クラストップのパワフルな掘削力(従来比6%UP)を実現するとともに、世界を視野に入れた環境・安全対策や、IT機能対応型コントローラを搭載するなど、優れた作業性を発揮できる商品価値の高いベースマシンです。
販売価格と販売目標台数は以下の通りです。
機 種 名 |
ダイナミックアセラ SK230 (一般土木仕様) |
ダイナミックアセラ SK250 (砕石/解体仕様) |
標準バケット容量(m3) |
1.0 |
1.0 |
運転質量(kg) |
23,600
[24,200] |
24,300/24,100
[24,900/24,700] |
販売価格(万円) |
3,266
[3,432] |
3,411/3,489 [3,577/3,655] |
販売開始時期 |
8月30日より |
販売目標台数 |
250台/年 | |
近年の重機ショベルにおいて20t以下のクラスは、主に都市型の工事現場で使用される事から後方超小旋回化が進んでおります。しかし20tクラス以上になるにつれ土木業界以外の解体、砕石、スクラップなど広い分野で使用され、また長尺、重量アタッチメントの装着率も多くなることから、狭所作業性よりも設備機械としての作業性、耐久性、信頼性が重要視されています。
こうした市場ニーズを捉え、当社ではシリーズ開発コンセプトの枠組みを6t~20tの狭所性を有する後方超小旋回機「グランビートル」と20t~40tの作業性・耐久性・信頼性を重視する「ダイナミックアセラ」としてシリーズ化しております。
今回発売する機種は、一般土木仕様のダイナミックアセラSK230と、砕石現場/解体現場でのニーズを重視しブームやアーム等のアタッチメントの強化や、転石や鉄筋類等から機器の損傷対策を施し各用途で専用機として真価を発揮するSK250(砕石仕様/解体仕様)で、それぞれロングクローラタイプを含めた計2機種6タイプとなります。
ダイナミックアセラSK230/250 SEエディションの特長 |
●クラストップの掘削力で作業能力増大(+6%)
・ |
バケット掘削力はクラス最高の165kN{16.8tonf}。パワーアップ時は182kN{18.6tonf}を実現。掘削力が従来機比6%アップしたため、ハードな作業にも対応でき、より一層作業効率を向上。 |
●生涯コストパフォーマンスの向上
(容易な整備性、維持費の低減と耐久性の向上)
・ |
片流れ山型クローラフレームの採用により、泥がフレームの外側に落ちやすく、清掃が容易。 また排土性だけでなく構造的な強度も向上。 |
・ |
丸洗い可能な脱着式ラジエータに、錆びに強く放熱効果に優れたアルミ製を採用。 |
・ |
自己潤滑ブッシュの採用により、バケット周りの4箇所は250時間、それ以外は500時間毎と、給脂サイクルを大幅に延長。 |
・ |
バケットのガタつき調整機構に「一体型シム」を採用し、耐久性を向上。 |
・ |
ロワーローラを7個から8個に増設したことによって、更に堅牢で頑丈な機械となり、乗り心地の良さと耐久性を向上。 |
●専用機として真価を発揮する強化型SK250(砕石/解体仕様)
・ |
ブームとアームの板厚を、一般土木仕様に比べワンランクアップし大幅強化。 |
・ |
砕石や解体といった用途に合わせ強度UPした、重掘削用バケットを設定。 |
・ |
機器の損傷防止:
○転石や鉄筋類から足回りの配管を保護するため、9mmの鉄製カバーでロアフレームを密閉化。
○またエンジンやポンプの保護には、上部本体の下面に6mm厚の鉄製カバーを装着。 |
・ |
コンデンサ、インタークーラーの前面にも防塵ネットを装備。(解体仕様) |
●世界を見つめた環境、安全対策
・ |
国土交通省の排ガス2次規制、EPA(米国)やEUの2次規制値案もクリアした新型低公害エンジンを搭載。 |
・ |
低騒音型建設機械の認定値をクリアするだけでなく、気流音対策型テールパイプの採用等、音質改善も実施。 |
・ |
電磁エミッションで欧州基準をクリアし、外部電磁波によるマシンの誤作動や誤表示を防止。 |
・ |
落下物に強いFOPS(落下物保護構造)対応ヘッドガードの採用。【オプション】 (ISO規格のFOPS評価基準クリア) |
・ |
上下左右に広い、クラス最大の作業視界を確保。天窓も付いているので、上方視界性も良好。また、更なる安全性を追求して、ワイパー拭き取り面積を従来機比20%UP。 |
*注:SEエディション
SEは、"もっとSolution、ますますEvolution"の頭文字をとったもの。
もっとユーザ現場の立場に立ってお客様の悩みに、ハード(商品)、ソフト(情報:稼働機管理、ISO取得支援等の経営サポート)の両面から問題解決に当たり、お客様もコベルコもお互いに進化していくことを表すものです。
<主要諸元表>
機種名 |
ダイナミックアセラ
SK230 |
ダイナミックアセラ
SK250 |
仕様 |
一般土木仕様 |
砕石仕様 |
解体仕様 |
●性能 |
標準バケット容量 |
1.0m3 (旧JIS0.9) (山積) |
旋回速度 min-1{rpm} |
11.0{11.0} |
走行速度 km/h |
6.0/4.0 |
登坂能力 %(度) |
70(35) |
最大掘削力
|
バケット
kN{kgf} |
165{16,800}(パワーアップ時182{18,600}) |
アーム
kN{kgf} |
113{11,500}(パワーアップ時125{12,700}) |
●質量(標準アーム、バケット、シュー時) |
運転質量 |
23,600
[24,200] |
24,300
[24,900] |
24,100
[24,700] |
●寸法 |
輸送時全長 mm |
10,080 |
輸送時全幅 mm |
2,710 |
輸送時全高 mm |
3,050 |
3,050 |
3,090 |
クローラ全長 mm |
4,260[4,660] |
クローラ全幅 mm |
2,990[3,190] |
後端旋回半径 mm |
2,980 |
●エンジン |
型式 |
三菱6D34-TLE2A |
種類 |
インタークーラターボ付直接噴射式ディーゼル |
定格出力
kW/min-1 {PS/rpm} |
125/2,100{170/2,100} |
●作動範囲(標準アーム時) |
最大掘削半径 mm |
10,310 |
最大掘削深さ mm |
7,030 |
最大掘削高さ mm |
9,770 |
最大ダンプ高さ mm |
6,850 |
最小旋回半径 mm |
3,880 |
|