2000年8月30日
コベルコ建機株式会社

大型ショベル「ダイナミックアセラ」
SK450/SK480の開発/販売について

 当社はこのほど、大型機の耐久・信頼性に中型機の繊細な操作性を融合させた、大型油圧ショベル「ダイナミックアセラシリーズ」の 40tクラスを開発し、販売を10月1日より開始します。

大型ショベル「ダイナミックアセラ」

 今回販売を開始するのは、SK450(一般土木仕様)とSK480(砕石仕様、解体仕様)の計2機種3タイプです。

 本機は、従来機であるダイナミックシリーズの40tクラス(SK430GD/SK450HD/SK450DD)をフルモデルチェンジしたもので、本体の構造強度、安定性やアタッチメントの耐久性を飛躍的に向上させるとともに、エンジン馬力や掘削力等を一段とアップさせて強靭なベースマシンを実現しました。それにより高い商品価値を永く維持しながら作業性を10%向上、作業の多様化・専用機化にも充分能力を発揮することが可能となりました。

販売価格と販売目標台数は以下の通りです。

ダイナミックアセラSK450
(一般土木仕様)
ダイナミックアセラSK480
(砕石仕様/解体仕様)
標準バケット容量(m3) 1.8 1.8
運転質量(kg) 45,200 46,900/46,600
販売価格(万円) 5,670 5,950/5,950
販売目標台数 60台 / 年 間

 重機ショベルでは20tクラス以上になるにつれ土木業界以外の解体、砕石、スクラップなど広い分野で使用され、また長尺、重量アタッチメントの装着率も多くなることから、狭所作業性よりも設備機械としての作業性、耐久性、信頼性が重要視されています。

 こうした市場ニーズを捉え、当社ではシリーズ開発コンセプトの枠組みを6t~20tの狭所性を有する後方小旋回機「グランビートル」と20t~40tの作業性・耐久性・信頼性を重視する「ダイナミックアセラ」としてシリーズ化しております。

 今回発売する機種は、構造強度や掘削力等の基本性能を強化した一般土木仕様のダイナミックアセラSK450と、砕石現場/解体現場でのニーズを重視しブームやアーム等のアタッチメントの強化や、転石や鉄筋類等から機器の損傷対策を施し各用途で専用機として真価を発揮するSK480(砕石仕様/解体仕様)の合計3タイプとなります。

『ダイナミックアセラSK450/SK480』主な特徴
(比較は当社従来機比)

多用途化を重視しベースマシンの剛性/安定性等の基本性能の向上

  • 板厚アップや補強によりアッパーフレームの強化(+10%)
  • 足回りの強化や後端半径の延長により安定性の向上。
  • カウンターウェイト増量時(2,800kgまで可能)でも本体補強が不要で、専用機化が容易

最大クラスのエンジン馬力・掘削力で作業能力増大

  • エンジン出力の向上(+7kW (10ps))と、全体の油圧効率向上により掘削力を向上(+5%)
  • 走行2速時の牽引力を27%向上 (パワーアップ時は+10%)

サイクルタイム向上10%の実現

  • エンジン出力、掘削力の向上に加えて、エンジンのガバナ(燃料噴射量の調整)を電子制御することにより負荷変動によるエンジン回転数の低下を抑え、軽負荷時だけでなく、中負荷時でも従来機より速いスピードを確保。

永く性能を維持する信頼・耐久・整備性

  • アタッチメントの信頼性/耐久性を向上
    ブーム/アームの中心部の断面を大型化し、大幅強度アップ(ブーム+20% / アーム+8%)
  • エンジンの信頼性向上 エンジンのガバナ(燃料噴射量の調整)を電子制御
  • 脱着式ラジエータの採用(特許出願中)
    作動油配管を切らずに脱着/丸洗いが可能で、目詰まりによるオーバーヒートを回避
  • 錆びに強く油漏れしにくいアルミ製オイルクーラを新採用

用途に合わせて強化した解体仕様、砕石仕様

  • ブームとアームの板厚を上げ、また断面を大型化(ブーム+20% アーム+8%)し強度を大幅に向上
  • 強化型バケットの採用等各部を強化
  • 機器の損傷防止
    転石や鉄筋類から足回りの配管を保護するため、9mmの鉄製カバーでロアフレームを密閉化
    またエンジンやポンプの保護には、上部本体の下面に6mm厚の鉄製カバーを装着
  • コンデンサ、インタークーラーの前面にも防塵ネットを装備

世界を見つめた環境、安全対応

  • 建設省の排ガス2次規制値案だけでなく、EPA(米国循環保護局)や欧州の2次規制値もクリアする低公害エンジンを搭載
  • 周囲騒音も建設省の新低騒音型建設機械の認定値をクリア
  • 外部電磁波によるマシンの誤動作を防止する様に配慮。
    機械と外部との双方向での影響度を測定したEMC(電磁両立性)で欧州基準をクリア
  • キャブ内の安全装備、キャブ乗降時、メンテナンス時などの安全配慮は国際基準を見つめて実施
    更にISO規格のFOPS(落下物保護構造)評価基準をクリアするヘッドガードなど、作業の安全性を向上するオプションを数多く用意しています。

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