2000年2月15日
コベルコ建機株式会社

後方小旋回ショベル『グランビートル200SR』の開発/販売について

グランビートル200SR 当社はこの程、本格的後方小旋回ショベル「グランビートル200SR」(バケット容量0.75m3、運転質量19,700kg)を開発しました。
 本機は、小旋回機でありながら標準機並みの運転空間、安定性とメンテナンス性を実現した上に、本体上部旋回時におけるクローラ幅からの後方はみ出し量を車体の10%以内に抑えて10トン標準機を凌ぐ狭所性を発揮できる本格的後方小旋回ショベルです。

 販売価格と販売目標台数、発売日は以下の通りです。

後方小旋回ショベル
「グランビートル200SR」
販売価格 2,560万円
販売目標 700台/年
発売日 2月16日

 油圧ショベルは(1)標準型 (2)超小旋回型 (3)後方小旋回型 の3タイプに大別されます。中でも「後方小旋回型」は狭所作業性に優れているのはもちろん、各種フロントアタッチメントを装着できるなどのオールマイティな特性が一般ユーザーやリース・レンタル業者から歓迎されています。既にミニショベルにおいては大半が後方小旋回型となっており、重機ショベルにおいても同様の傾向があります。

 その状況下、当社は「グランビートル」を、6トンクラスから23トンクラスまでの4機種を一昨年よりシリーズ化させ、業界初の本格的な後方小旋回ショベルとして高い評価を得てきました。「グランビートル」は「小旋回ショベルにも快適性能を」というコンセプトのもとに、既存メニューの改良ではなく基本から設計することで、居住性と小旋回化の両立を実現しています。さらに後方小旋回ショベルとしての機能特性面だけではなく、購入から再販に至る一連のショベルのライフサイクルにおいて、優れたコストパフォーマンスを実現できるように総合的な完成度の向上にも努めています。

 今回の「グランビートル200SR」も同様のコンセプトで開発し、汎用性のある20tを切った後方小旋回機を開発する事により、グランビートルシリーズのラインナップをさらに充実させました。

【「グランビートル200SR」の主な特長】

(1)10トン標準機を凌ぐ狭所作業性を実現。

  • 本体上部旋回時のクローラ幅からの後方はみ出し量は210mmと車幅の10%以内を達成。
  • 180度作業占有幅は3,990mm。10トン標準機の作業現場で20トンクラス並の作業能力を発揮。

(2)20トン標準機に匹敵する作業性能と搬送性。

  • 積み込み時の11トンダンプとのマッチングが20トン標準機同等。
  • アッパフレームは好評の1枚厚板の底構造を採用して低重心化を実現するとともに、カウンタウェイトの増量などにより、小旋回にもかかわらず標準機と同等の安定性を確保。
  • 20トントレーラで搬送可能な重量と車幅を実現。

(3)快適な運転空間と操作性の向上。

  • 小旋回機にもかかわらず標準機並みのゆとりを確保したミディアムサイズの新デザインキャブ。
  • オートエアコンを標準装備。
  • レバー中立時にエンジン回転数を自動的に抑え、復帰時もレバーの動きに連動してスムーズに立ち上がる操作性の良い新オートアクセルを採用。

(4)社会環境・業界環境の変化に対応。

  • インタークーラ付ターボチャージャを搭載したエンジンの採用により排出ガス対策型建設機械(申請中)の認定値はもちろん、2005年から施行予定の第2次排ガス規制基準案までもクリア。
  • 新低騒音型建設機械の認定値をクリア。(申請中)

(5)小旋回機でありながら標準機同等のメンテナンス性。

  • エンジン回りの機器レイアウトに配慮して、狭い空間にもかかわらず点検・清掃・交換が容易。
  • コンピュータで各機器の状態を監視し、マルチディスプレイを通して必要な情報を表示。

グランビートル200SRの主な仕様

運転質量(kg) 19,700
性能 標準バケット容量(m3 0.75(旧JIS0.65)
旋回速度(min-1{rpm} ) 11{11}
走行速度(km/h) 5.0/3.5
最大掘削力(kN{kgf}) 111{11,300}
[パワーアップ時122{12,400}]
寸法 輸送時全長(mm) 8,050
輸送時全幅(mm) 2,800

輸送時全高(mm)

3,060

クローラ全長(mm) 4,170
クローラ全幅(mm)

2,800

後端旋回半径(mm) 1,610
エンジン 型式 いすゞ
AA-4BG1TC
定格出力(kW/min-1{PS/rpm}) 91.9/2,200{125/2,200}
作動範囲 最大掘削半径(mm) 9,000
最大掘削深さ(mm) 6,150
最大掘削高さ(mm) 10,230
最大ダンプ高さ(mm) 7,360
前方最小旋回半径(mm) 2,380

単位は国際単位系のSI単位表示で{ }内は従来表示です 。

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